良いベッドシーツを選ぶ5つのポイント
寝具は消耗品のカテゴリーに分類され、あまりお金をかけない人も多いと思いますが、
人はベッドで人生の3分の1もの時間を過ごします。
こんなに多くの時間を過ごしますし、気持ちよく一日を終わって翌日快適に目覚めたいので、私は寝具には惜しまず投資をしたい派です。
我が家では、ホテルと同じように体がシーツとシーツの間に挟まるような感じで寝ているので、肌に直接触れるベッドシーツは寝具の中で一番気を使っています。
一般的にシーツなんて、どれでもいいやとなりがちなのかなと思うのですが、色々調べてみると良いシーツを選ぶ重要性や、その選び方が分かるようになります。
ということで、こちらではシーツを選ぶポイントを簡単にまとめてみました。
ポイント1.スレッドカウント数(打ち込み本数)
シーツ選びの際に、よく聞くのがこのスレッドカウント数(打ち込み本数)です。
スレッドカウント数とは、1インチ(2.54cm)四方の布を織るのに使われる糸の本数のことです。
基本的に、スレッドカウント数が高いほど糸の密度が高くなり、柔らかい生地に仕上がります。ホテルで使われている高級シーツは、スレッドカウント数が程よく高いものが使われているのですが、このスレッドカウント数、高ければ高いほど良いという訳ではないのです。
例えば、スレッド数が高すぎると糸の密度がぎっしりしているため、逆に硬く感じたり、通気性が悪くなるので体温がこもって夏は暑くて不快などというデメリットがでてきます。
また、生地の柔らかさは使われている繊維によっても大きく左右されます。綿の最高峰といえばエジプト綿ですが、エジプト綿で織られたスレッド数が低いシーツと、低品質の綿で織られたスレッド数の高いシーツを比べると、エジプト綿のほうが柔らかく感じます。
つまりスレッド数は、あくまでもシーツ選びのポイントの1つであって、スレッド数が全てではないので気をつけたいところです。
ちなみに、どのくらいの数値が一番いいの?という疑問が出てきますが、200~800くらいのスレッド数がベストというのをよく聞きます。ただ個人の好みや他の要素によっても左右されますので、できるのであればお店で実際に手で触ってみるのが良いかと思います。
ポイント2.繊維
今も昔もシーツの素材の王道といえばコットン(綿)です。
コットンのメリットには、主に耐久性、肌触り、通気性の良さ、また静電気が発生しにくいことがあります。また、熱を逃さない上に冷気を通すことができるので、季節に関わらず年中快適に過ごすことができます。
さらに、コットンにもピンからキリまであり、一般的に最も品質の良いものは「エジプト綿」と言われます。エジプト綿は、ナイル側近辺で採れる生産量の少ない希少な超長綿で作られており、その耐久性と柔らかさは非常に優れています。
超長綿とは、繊維の平均の長さが35mm以上の綿を指します。(短繊維綿:平均21mm以下、中繊維綿:平均21~28mm、長繊維綿:平均28mm以上)
次に有名な高品質綿といえば、「スーピマコットン」です。スーピマコットンは、Superior Pimaの略語で、「スーピマ」は、アメリカのスーピマコットン協会の商標となっており、アメリカ産のピマコットン100%で織られた生地のみに付けられています。
このピマコットンは、アメリカのカリフォルニア州やアリゾナ州で栽培され、その生産量は世界で生産されている綿のたったの1%以下で、非常に希少な綿となっています。また、エジプト綿と同じく繊維が最も長い超長綿に分類され、耐久性が良く柔らかさに優れています。
その他の高品質コットンには、シーアイランドコットン(海島綿)や、新橿綿、ギザ綿などがあります。
コットンの話しからは逸れますが、夏はリネン(麻)製のシーツが人気です。リネンは熱伝導性と吸放湿性が高いため、体温の熱を外部に逃すことに優れており、湿気を吸収するので常にサラッとした肌触りを保ちます。
ポイント3.ブレンド(混合率)
市販されているシーツには、コットン&ポリエステル、コットン&レーヨンなど2つ以上の繊維を混合した安価な商品がたくさん出回っています。天然繊維の特徴を最大限に楽しみたいのであれば100%の良いものを購入したいところですが、主に価格が理由で化学繊維とブレンドしたものを選ぶ人が多いと思います。化学繊維と混合すると、やはり天然繊維のメリットや肌触りは低下します。それでも天然繊維の特徴を出来る限り味わいたいのであれば、できれば天然繊維の割合が70%以上はあるものを選んだほうが良いと思います。但し、逆に化学繊維と混合することでメリットが生まれることもあります。例えば、コットン製の生地はシワが入りやすいのですが、ポリエステルと混合することでシワの問題が軽減されます。
また、最近ではコットンなどの他の素材と混合したバンブーブレンドのシーツが人気の様です。バンブー(竹)は、耐久性が高く、抗菌性があり、湿気を吸収するという特徴があるので、シーツにぴったりの繊維です。
ポイント4.生地の織り方
生地の織り方によっても、耐久性や見た目に差が出てきます。生地の織り方には主に平織り・綾織り・朱子織りの3つの織り方があります。
耐久性を重視するのであれば、平織りで織られた生地が最も丈夫に仕上がります。また、光沢のある見た目を重視したい場合は、朱子織り(サテン織り)のものがおすすめです。ただし耐久性は平織りのものに比べると落ちます。綾織り(ツイル織り)の耐久性と光沢度は、平織りと朱子織りの中間地点にありますが、綾織りで作られた生地は、伸縮性に優れており、シワが入りにくいというメリットがあります。
ポイント5.糸の太さ(番手)
寝具を買うとき、商品名に「番手」という言葉が使われてるのを見かけますが、これは糸の太さの単位を指します。40番手、80番手というように使われ、数値が高くなるにつれ糸が細くなります。この糸の太さで生地の柔らかさに差が出てくるのですが、細い糸で織られた生地のほうが、柔らかくて肌触りの良い生地に仕上がります。また、100番手以上のものは極細番手と呼ばれ、極細番手ともなると光沢のある生地に仕上がります。
以上、シーツの選び方をポイント別にまとめてみましたが、結局のところ、シーツの生地の品質は繊維の種類だけでなく、織り方、糸の太さ、密度など色んな要因が関係してくるということが分かりました。
今度シーツ選びをする際には、見た目だけでなくてぜひ上記のポイントにも目を向けてみると良いと思います。